セミナーレポート:WebSig24/7 IA分科会vol.2 「グループワーク:サイトストラクチャを考える」
WebSig24/7 IA分科会vol.2に参加してきました(今見たらIA分科会のページ無いのにビックリ)
今回はグループワークがメイン。課題は「水産庁」サイトのストラクチャを考えるということで、事前課題としてペルソナの構築が与えられました。ちなみに、「Web標準の日々」で話題になったこのサイト、この分科会の直後にリニューアルされててビックリ。旧サイトにリンクしてる辺りが既存ユーザーを熟知してますね。
「サブタイトルが『サイトのストラクチャを考える』」「事前課題がペルソナ作成」というところで、「サイトマップ作成にペルソナを活用しなくちゃ」って前提条件になりそうで、かつそれは無理なんじゃと思っていたところ、うちのチームは最初に『この状況じゃペルソナなんて作れない』『そもそもペルソナ作るほど特定の人に特化したサイトじゃない』という話になって一安心。
チームとしての成果物への流れとして、
で、コンテンツマップと大項目ごとの想定ユーザーまでを今回の成果物とし、ペルソナは考えない事になった。むしろ、ペルソナ作成に必要な要件定義が成果物みたいな(それでも調査フェーズが足り無さ過ぎる気は)
というフローになって、凄く健全だなぁと嬉しくなったり。「クライアントの業務内容の理解」ってこういうことだよね。
結局、大項目は下記4つに落ち着いた。
- 主にPDFで提供されてる情報は、水産業者等分かってる人向けだから、 組織図ベースで階層化するのが一番探しやすいよね
- 「漁師になろう」とか「水産加工品の安全性」とかは積極的にアピールしたいからコンテンツを作ろう
- 海難事故のリアルタイム情報や活動情報などWhat's New系も必要
- お決まりの団体基本情報
想定ユーザーは以下の通り。
- 水産業に従事している人
- 水産庁の業務内容・情報が欲しい
- 水産業に従事していない人
- 漁師になりたい
- 幼稚園~小学生
- 18歳~20代前半
- 中年層(脱サラ・U/Iターン)
- 漁師になりたい
- 水産(加工)品の消費者
- 釣りが趣味な人
他のチームで「『漁師になろう』は他サイトに任せよう」って意見があったけど、坂本さんの調査でもあったように、漁師になるためには必ず水産庁のお世話になるわけで、窓口として情報発信は必須だという判断と、現状サイトの写真を見ると説明会参加者に案外高齢者が多いので、「若い人と中年層は分けるべき」という話に。ここまで来て始めて具体的なペルソナが作れそうな気になりました。で、ペルソナを作った上でコンテンツを再検討が正しいんだろうなと。
あとは、「案件の規模(主にコスト的な)」の話が出たので、「どうせターゲットユーザーはWeb見ないから紙媒体に金突っ込もうぜ」「情報が充実しているしWikipediaで良いじゃん」とか極端な話をしてみたら、すったもんだんでプレゼンの掴みに。個人的には、こういうときに凄く極端な話をするのは重要だと思ってます。「どこまでいったらやり過ぎか?」の共有って、「言わなくても分かるでしょ」にするのは危険。
懇親会では、メチャメチャ濃い話で盛り上がる。
- IAとかPMとか今までディレクターが抱えてた範囲が専門職として分割できればディレクターに要求されるスキルレベルが下がって業界として安定するよね。
- でも、俺らは全部やりたいよね。
- 最終的にディレクターのコアスキルって「通訳(翻訳)」だよね。
- 「Web標準でワンソースマルチユース」とか、セマンティックWebとか限界があるよね。
総じて、実績がある人や外部に向けて情報発信している人と色々お話させて頂けた上に、凄く濃い話についていけたり同意してもらえたり議論できたりして、自分の成長と考えている事の妥当性が実感できました。漠然と思っていた事がどんどん具体的に整理できたし。 なんだか、面白くなってきましたよ。
ちなみに「よい結果を生むために必要な道具」として持って行ったもの。
■履歴書
ペルソナにリアリティを持たせる&
必要なパラメータを考える手間を省くために。
結局使わなかったけど。
■ランダム名前チャート
同じくペルソナにリアリティを持たせるために。
名前付けるのは必須だけど、考えるのが面倒&恥ずかしいので。
「ペルソナ自動生成ツール」とか開発したら売れるんじゃね?って話にもなった。
■Wikipedia「水産庁」ページのプリントアウト
「所掌事務」をメインにと「組織図」を省略しちゃったんだけど、
実は組織図がそのままサイトマップになっちゃってちょっと失敗。
全然使わなかった事前作成したペルソナ(ネタ66%)
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【氏名】
山下 裕介
【プロフィール】
42歳 男性 サラリーマン(管理職)
東京郊外在住
【ステータス】
体力のあるうちに脱サラして「海の漢」になろうか検討中
【目的】
漁師を始めるための情報収集
・イニシャルコストはどのくらい必要?
・必要な免許等は?
・研修等はあるのか?
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【氏名】
原田 智也
【プロフィール】
23歳 男性 フリーター
地方都市在住
趣味:パチスロ、競馬
【ステータス】
ギャンブルで溜まった借金を一括返済するため、
危険でも高収入な仕事を探している。
「半年くらいマグロ漁船に乗れば何とかなるのでは」
【目的】
マグロ遠洋漁業の情報収集
・求人があるのか?
・期間、収入は?
・問合せ先は?
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【氏名】
大野 千尋
【プロフィール】
25歳 女性 OL(一般事務)
高円寺在住
趣味:音楽鑑賞(パンク系)
【ステータス】
最近高円寺20000Vでみたバンド「漁港」に興味津々
【目的】
「漁港」の情報収集
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※バンド「漁港」について
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そのバンド名が表す通り、自称、フィッシュロック・バンドとして「日本の食文化を魚に戻し鯛!」を合言葉に活動。
メンバーは漁師・鮮魚商を兼業しており、魚介類や海をテーマにした楽曲の発表を行う。
ライブでは食用魚の解体ショーや鰹節・貝類などの配布といった独自のパフォーマンスで人気を集めている。
物販もCDなどの音楽関係よりも、鮮魚類が豊富である。
(以上、Wikipediaより引用)